2026.07.30
前日のNY市場は、FOMC後の政策不透明感と中東情勢への警戒感が重しとなり、株式市場では主要指数が大きく下落した。ダウ平均は2.19%安、S&P500は1.52%安、ナスダック総合指数は1.74%安となり、米金利の先高観測と地政学リスクがリスク選好を抑えた。FOMCでは政策金利が3.50〜3.75%で据え置かれた一方、複数のメンバーが利上げを支持したことで、インフレ警戒がなお残るとの見方が意識された。為替市場では、政策発表直後に米ドルが売られる場面もあったが、ウォーシュFRB議長の会見で先行きへの明確な緩和姿勢が示されなかったことから、米ドルは本日アジア時間にかけて下げ渋った。ドル円は163円台半ばで推移し、円は引き続き1986年以来の安値圏にとどまっている。原油市場では、前日の急伸後に実際の供給動向を見極めたいとの見方から北海ブレントが89ドル台へ小幅に下げている。全体としては、FOMC通過後も米金利見通しと地政学リスクが残り、ドル円では164円を前に円安・介入警戒が続くNY市場だったといえそうだ。
テクニカル的に見ると、ドル円は足元で163円台半ばに位置しており、今回は163.50円前後を維持できるかが焦点となりやすい。上値では163.80円から164.00円付近が直近レジスタンスとして意識されやすく、ここを明確に上抜けると164.50円付近まで上値を試す展開となるかが焦点だ。一方、下値では163.30円から163.00円付近が目先のサポートとなり、ここを割り込むと162.80円、さらに162.50円付近まで下値を探る動きが強まる可能性がある。FOMC後に米ドルが底堅さを維持しているため、ドル円は下げ渋りやすいものの、原油価格の反落で米金利上昇圧力が和らげば、164円台への上値追いはやや慎重になりやすい。米GDPやPCEデフレーターが強い内容となれば再びドル買いが入りやすく、164円前後ではストップロスを巻き込んだ上振れと、介入警戒による急反落の双方に注意したい。
本日の指標は、20:00にイングランド銀行(BOE、英中央銀行)政策金利と英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨、21:00にドイツ7月消費者物価指数(CPI、速報値)とメキシコ4-6月期国内総生産(GDP、速報値)、21:30に米国6月個人消費支出(PCEデフレーター)、米国6月PCEコア・デフレーター、米国4-6月期実質国内総生産(GDP、速報値)、米国6月個人所得、米国6月個人消費支出、米国前週分新規失業保険申請件数、米国前週分失業保険継続受給者数が予定されている。特に米4-6月期実質GDPは前期比年率約2%、PCEデフレーターは前年比3.7%、PCEコア・デフレーターは前年比3.3%が見込まれており、FOMC後の米金利見通しを左右しやすい材料となる。BOE政策金利は3.75%で据え置きが見込まれており、MPC議事要旨で英国の物価見通しや今後の利下げ余地がどのように示されるかもポンドの反応を左右しそうだ。NY時間は米GDPとPCE関連指標を受けた米金利の動きを確認しながら、ドル円が163円台半ばを維持できるか、それとも164円を試す展開となるかを見極めたい。
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