2026.06.16
前日のNY市場は、米国とイランの暫定合意を受けて地政学リスクへの警戒が和らぎ、株式市場では主要指数が大きく上昇した。S&P500は1.7%高、ナスダックは3.1%高となり、ダウ平均も最高値圏で推移するなど、リスク選好が優勢となった。原油市場ではホルムズ海峡の再開期待から供給不安が後退し、北海ブレントは3カ月ぶり安値圏まで下落した。米10年債利回りは大きな方向感を欠きつつも、原油安によるインフレ警戒の後退が意識されやすい地合いとなった。為替市場では安全資産としての米ドル需要が後退し、ドル指数は10日ぶり安値圏まで軟化した。全体としては、株高・原油安・米ドル安が並ぶリスクオン寄りの流れのなか、ドル円では日米金利差と介入警戒が同時に意識されるNY市場だったといえそうだ。一方、本日東京時間にかけては日銀が政策金利を1.00%へ引き上げた後も円買いは限定的で、ドル円は160円近辺で底堅く推移した。
テクニカル的に見ると、ドル円は足元で160円前後に位置しており、160.00円の節目を維持できるかが短期的な焦点となる。上値では160.30円から160.50円付近が直近レジスタンスとして意識されやすく、ここを明確に上抜けると160.80円、さらに161.00円台を試す展開となるかに注目したい。一方、下値では159.70円から159.50円付近がサポートとして意識されやすく、この水準を割り込むと159.00円台前半まで下値を探る動きが強まる可能性がある。今回はレンジ継続型の見方が当てはまりやすく、日銀会合後の円買いが限定的となるなか、160円を挟んだもみ合いが続くかを確認したい。日銀会見で追加利上げの時期に踏み込む発言があれば円買いが強まる可能性がある一方、慎重な姿勢が示されればドル円の下値は支えられやすい。160円付近では為替介入への警戒も残るため、節目価格を挟んで値動きが荒くなる場面に注意したい。
本日の指標は、15:30に日銀の定例記者会見、18:00にユーロ圏6月ZEW景況感調査とドイツ6月ZEW景況感調査、21:30に米国5月住宅着工件数、米国5月建設許可件数、米国5月輸入物価指数、米国5月輸出物価指数が予定されている。中国5月小売売上高は前年比-0.6%と予想を下回った一方、中国5月鉱工業生産は前年比4.5%と予想を上回り、景気の強弱が入り交じる内容となった。RBAは政策金利を4.35%で据え置き、日銀は政策金利を1.00%へ引き上げており、欧州時間以降は日銀会見の内容と米住宅関連指標が焦点となる。米国5月住宅着工件数は年率換算143.0万件、建設許可件数は141.9万件が見込まれており、米住宅市場の減速感と金利見通しへの影響を確認する材料となりそうだ。NY時間は米住宅指標を受けた米金利とドルの反応を確認しながら、ドル円が160円の節目を維持できるのか、それとも日銀会見後の円買いで159円台へ押し戻されるのかを見極めたい。
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