2026.06.08
前日のNY市場は、前週末に発表された米5月雇用統計で非農業部門雇用者数が17.2万人増と市場予想を上回り、米労働市場の底堅さが意識された。米利下げ観測は後退し、米10年債利回りは上昇、為替市場では米ドル買いが優勢となった。一方、株式市場では米金利上昇への警戒やAI関連株への過熱感が重しとなり、リスク選好はやや後退した。原油市場では前週末に上値の重さも見られたものの、週明けは中東情勢を巡る緊張を背景に、北海ブレントに再び上昇圧力がかかっている。ドル円は160円近辺まで上昇し、日本当局による為替介入への警戒も強まった。全体としては、強い米雇用統計を受けた米金利高・ドル高が株式市場の重しとなり、週明けに向けても原油価格や中東情勢への警戒を残したNY市場だったといえそうだ。
テクニカル的に見ると、ドル円は足元で160円近辺に位置しており、上値では160.20円から160.50円付近が直近レジスタンスとして意識されやすい。ここを明確に上抜けると161.00円台を試す展開となるかが焦点だ。一方、下値では159.50円前後が目先のサポートとなり、ここを割り込むと159.00円、さらに158.50円付近まで下値を探る可能性がある。今回は節目攻防型の見方が当てはまりやすく、160円台では介入警戒や利益確定売りが出やすい。日本のGDP改定値は予想を上回ったものの速報値から下方修正されており、円買い材料としては限られる可能性がある。米金利高によるドル買いと160円台での介入警戒の綱引きが続くかに注意したい。
本日の指標は、08:50に日本1-3月期実質国内総生産(GDP、改定値)、日本4月国際収支・貿易収支、14:00に日本5月景気ウォッチャー調査、15:00にドイツ4月製造業新規受注が発表された。日本の1-3月期実質GDP改定値は前期比0.5%、年率換算1.8%と予想を上回ったものの、速報値からは下方修正され、設備投資の弱さも意識される内容となった。一方、ドイツ4月製造業新規受注は前月比-3.8%と予想を下回り、欧州製造業の回復力にはなお不透明感が残る。NY時間は主要指標が限られるため、前週末の強い米雇用統計を受けた米金利とドルの反応、原油価格、中東情勢を確認しながら、ドル円が160円台を維持できるのか、それとも介入警戒を背景に上値を抑えられるのかを見極めたい。
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