2026.07.10
前日のNY市場は、中東情勢を巡る過度な警戒感がいったん和らぎ、原油安と米金利低下を背景に、株式市場では主要指数がそろって上昇した。ダウ平均は0.3%高、S&P500は0.8%高、ナスダック総合指数は1.3%高となり、ハイテク株を中心に買い戻しが入った。米新規失業保険申請件数は21.5万件とおおむね市場予想に沿う水準となり、労働市場の底堅さを示した一方、米中古住宅販売件数は年率409万件へ減少し、住宅市場の弱さも意識された。米10年債利回りは小幅に低下し、米ドルは方向感に欠ける推移となった。原油市場では北海ブレントが75ドル台後半まで下落し、前日に強まったインフレ懸念はやや後退した。為替市場では、ドル円が162円台で推移した後、本日アジア時間には日本の年金資金を巡る思惑を背景に円買い戻しが入り、161円台半ばまで下落した。全体としては、米株高によるリスク選好と原油安による金利低下が支えとなる一方、円安修正の動きがドル円の上値を抑える市場環境だったといえそうだ。
テクニカル的に見ると、ドル円は足元で161円台半ばに位置しており、今回は161.50円前後のサポートを維持できるかが焦点となりやすい。下値では161.50円から161.20円付近が目先のサポートとして意識されやすく、ここを明確に割り込むと161.00円、さらに160.50円付近まで下値を探る展開となるかが焦点だ。一方、上値では161.80円から162.00円付近が直近レジスタンスとなりやすく、ここを上抜けると162.30円、さらに162.50円付近まで戻りを試す可能性がある。もっとも、162円台では日本当局による為替介入警戒が残るため、戻り局面では上値の重さも意識されやすい。週末を前に流動性が細る場面では、節目価格付近でストップロスを巻き込んだ値動きにも注意したい。
本日の指標は、15:00にドイツ6月消費者物価指数(CPI、改定値)、15:45にフランス6月消費者物価指数(CPI、改定値)、16:00にスイス6月SECO消費者信頼感指数とトルコ5月鉱工業生産、21:00にメキシコ5月鉱工業生産、21:30にカナダ6月新規雇用者数、カナダ6月失業率、カナダ5月住宅建設許可件数が予定されている。特にカナダ雇用統計では、新規雇用者数が1.00万人増、失業率が6.6%と見込まれており、前回の8.78万人増から雇用の伸びが鈍化するかが焦点となる。ドイツCPI改定値は前年比2.3%、前月比-0.3%が見込まれており、欧州時間はユーロの反応にも注意したい。NY時間は米国の主要指標が限られるなか、カナダ雇用統計を受けたカナダドルの動きと、週末前のドル円の円買い戻しが続くかを見極めたい。
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